作文が苦手な子にも!読書感想文もするする書けるおうち作文メソッド

目次

作文嫌いになる理由

「うちの子、作文が苦手で…」

そんな風に悩む親御さん、多いですよね。ただ、作文が苦手という子どもの多くが、「書き方」を知りません。

泳ぎ方を知らなければ、クロールができないように、作文だって書き方を知らなければ書けるようにはならないのです。まず大事なのは、うまい作文を書けるようになることではなく、文を書くことに慣れること。

そのために手っ取り早いのが、おうちの人と一緒に書く方法です。

「一緒に作文を書くなんてめんどくさすぎる!」という声が聞こえてきそうですが、毎回やる必要はありません。作文に苦手意識のあるお子さんに、最初だけ付き合ってみるのです。

文を書くのは面倒くさい

ところで、文を書くことが好き、得意という人はどれくらいいるでしょうか。

文章を書くことを生業としている人たちでも、「あー原稿書くの嫌だなあ」となりがちで(含む私)、それくらい「書く」というのは多くの人にとってめんどくさいものなのです。それはなぜなのか。

書く時には、頭の中でモヤモヤしている気持ちや記憶、パッと浮かんでは消える考えと向き合うことが必要です。つまり、「何かを書く」ことは、「書くこと」と「書かないことを」整理して取捨選択すること。言ってみれば、脳内で探し物をしたり断捨離をするような行為のようなものかもしれません。

大人ですら億劫なのですから、生まれてからまだ数年、話せるようになったのはここ最近、みたいな小学生が長文を書くのは相当すごい行為なのです。

ちなみに断捨離とか大掃除って、やる前はなかなか重い腰が上がりませんが、やってしまうとすっきりします。文を書くと、それと同じような効果もある気がします。

おうち作文はインタビュー形式で

では、保護者は何をすればいいか。

優秀なインタビュアーになったつもりで、お子さんと話してみてください。インタビュアーとして心がけるべきは「答えやすい質問を投げかける」という姿勢です。

読書感想文を書くときを例に挙げてみます。

「なにが面白かった?」といった漠然とした質問をされると、大人でも何から話せばいいかな、と少し考えてしまいますよね。

それより「どんな時代の話だったのか」「登場人物にはどんな人がいたのか」「一番、ハラハラしたページはどこか」「一番好きだった登場人物は誰か」など、具体的な質問を何個かするのがおすすめです。

で、その質問に対する答えはメモにとっていく。保護者がメモを書いてしまって構いません。作家(=子ども)と編集者(=保護者)の役割設定で、どんどん話を聞き出していくのです。良い編集者は盛り上げ上手。決して話の腰を折ったり、誘導してはいけません。「それから、それから?」という姿勢を貫いてください。

そうすると、子どもの頭の中で、本の印象が整理され、解像度が上がっていきます。何が面白かったのか、共感をもった登場人物は誰だったのか…。

こうしたやりとりの過程を経て、例えば、「恐竜が怖がっていた」が「恐竜は震えながら逃げて隠れた」といった表現が出てくるようになると、ぐっと文章を書くときの自由度が増します。

おうち作文インタビューの心得

質問ぜめではなく、会話になるように

答えを急かさない、先回りしない

答えはすべて肯定し、「もっと知りたいから教えて」という姿勢を見せる

読書感想文で実践!

だいたい作文ネタがそろったらメモ書きをもとに、作文にしていきます。

スタンダードにいくならば

書きやすい読書感想文のつくり方

①本を選んだきっかけ・理由

  ・表紙がかわいかったから

  ・うすくて読みやすそうだったから

  ・好きなシリーズもののつづきだったから

  ・タイトルが面白そうだったから

  どれでもOK!

②どんな話だったかポイントを2・3つ、以下のような要素を取り入れて構成。

  ・舞台設定「どんな場所の話だったか」等

  ・登場キャラクター「誰がでてきたか」「どんな人だったか」等

  ・感情が動いたページやシーン「ハラハラしたのは?」「好きな場面は?」等

③ネクストアクション

  ・誰かにこの本を紹介したい

  ・本の登場人物みたいなことをしてみたい(してみたくない)

  ・次はこんな本を読んでみたい

  

だいたい、③のまとめ的な部分が、子どもたちは行き詰まり「面白かったです」「こういう人になりたいと思いました」といった、抽象的な表現で終わらせがちです。

なので、「まとめ」と考えるのではなく、「この本をきっかけに、どんなことにモチベーションをもったのか」という方向で質問をしてみるのがおすすめです。

この方法は読書感想文に限らず、さまざまなテーマで用いることができます。

おうちでの会話のきっかけにもなりますので、ぜひお試しください。

目次